石田屋敷跡


 慶長5年(1600年)の関ヶ原の合戦において、西軍の実質的なリーダーとして徳川家康率いる東軍と天下分け目の大合戦を繰り広げた石田三成は、永禄3年(1560年)に近江国坂田郡石田村(現在の滋賀県長浜市)で生まれた。三成の家は当地の豪族であったといい、屋敷も当時はなかなか広大であったと言われている。現在は石田会館と銅像などのある庭園が整備され、南東方向へ少し行った所に石田氏の氏神とされる八幡神社がある。石田会館は平日は開いていないようで、週末や祝日の時間限定でオープンしているそうだ。
 北側の県道方面から向かったのだが、道幅の広くない典型的な古くからある集落を抜けていく。地図上ではバス停から真っ直ぐ続く道を進めば石田会館なのだが、実際行ってみるとその道がやたら狭い!最後の数十メートルは3ナンバーの乗用車でぎりぎりいっぱいの幅で、両側から民家が迫っている。ここも軽トラでの突入がおすすめだ。そんな道を一人いろんな意味で興奮しながら抜け、石田会館前に到着。屋敷跡の碑や銅像がぐるりと配置されている。説明板によれば、長年逆賊扱いされてきた郷土出身の三成の功績をたたえようと、地元の方々で作る「石田三成公事蹟顕彰会」があり、その会員の方々がこの石田屋敷跡と石田会館の整備、管理を行っているらしい。
 江戸時代には幕府によって悪者の汚名を着せられた三成が、今でも郷土の人々に愛されていることを感じられる場所である。

穏やかな表情の銅像。
銅像以外にも西郷隆盛や吉川英治の
言を刻んだ石碑が立ち並ぶ。
情報満載の説明板。
顕彰会の方々の尽力の賜物。
小屋にも大一大万大吉紋。
ちなみにここは便所ではない。
石田氏の氏神を祀る八幡神社。
石田一族の供養塔もある。

INFO

所在地:滋賀県長浜市石田町576
入場料:無料(石田会館については開館日等と共に未確認)
最寄り駅:JR北陸本線 長浜駅(駅から5km以上離れているので徒歩ではお勧めしません)


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