只越城は岐阜県瑞穂市の東端、長良川の堤防近くにあったとされる。説明版によれば、天文・弘治・永禄年間に竹腰摂津守守久が城主を務めたという。また土豪・広瀬十郎兵衛正好の居城との説もあるようだ。詳細不明の謎の城・只越城なのだが遺構などはまったく残っておらず、長良川右岸サイクリングロード沿いに写真の杭と説明版があるだけである。上の写真でわかるとおり、城跡の杭があるのはJR東海道本線の長良川鉄橋のすぐ北側で、ここへ行くにはサイクリングロードを少し歩かなければならない。かなりわかりづらい位置にあるため、地元の人でも知っている人はかなり少ないと思われる。説明版にも書いてあるが、実は只越城がここにあったという確証はなく、古い資料と地名や地理的条件から推測された位置に城跡の杭が立っている。実際現地は長良川と糸貫川の合流点のすぐ下流、長良川の堤防沿いを流れる天王川のほとりである。長良川は古来より洪水で頻繁に流路を変え、さらに堤防や護岸の強化、河川改修、鉄道の築堤建設などにより周辺の地形は当時とは大幅に変わっている。そのため実際の城跡の位置の特定はほぼ不可能ではないかと思われる。もしかしたら、城跡は線路の築堤の下や川底なのかもしれない。

	真横から見た城跡周辺。 サイクリングロードをはさんで杭と説明版が立っており その先の頭上をJR東海道本線が走る。 住宅地から離れており、かなりの隠れスポットである。
	佇む新しめの説明版。 とりあえず詳細はよくわかっていないらしい。 説明版の向こうは工場の駐車場。

所在地：岐阜県瑞穂市只越
入場料：無料
最寄り駅：JR東海道本線　穂積駅

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