禅幢寺は垂井町の竹中氏陣屋から北へ1キロほどのところにある曹洞宗の寺院で、ここには竹中半兵衛重治のお墓がある。明応三年(1494年)の開創というからかなりの古刹である。山門をくぐると落ち着いた佇まいの本堂が出迎えてくれるが、その壁に「豪雪により屋根が壊れたので修理のために寄付をお願いします」という内容の張り紙がしてあった。たしかに2005年から2006年にかけて全国的な大雪に見舞われ、ただでさえ雪の多いこの地方は文字通り雪に埋もれていたことであろう。しかし本堂の屋根はきれいに修復されていたので、それなりの寄付が集まったということだろう。ただ、その張り紙によればこの由緒ある古刹も、時代の流れで檀家が減り、張り紙をして寄付を集めなければならないのが実情のようだ。
説明版によればこの古刹には半兵衛の肖像画があるらしいが、俺がたずねた時は既に夕方で本堂周辺に人影はなかった。本堂から左へ入って墓地へ行けば、数多の墓石に混じって山際に古びた小ぢんまりとした墓がある。それこそがかの竹中半兵衛のお墓だ。ご丁寧にそれが半兵衛のお墓だという看板がひっそりと出ていてありがたい。半兵衛の墓の周辺には、その縁者の墓もある。その墓地には普通に地元の人たちのお墓もあり、半兵衛と同じ敷地で永久に眠れるというのもどこかうらやましいものである。
入り口前に立つ説明版。 簡潔かつ丁寧な説明がうれしい。 |
所在地:岐阜県不破郡垂井町岩手1038
入場料:無料
最寄り駅:JR東海道本線 垂井駅(駅からは4kmほどあるので徒歩ではお勧めしません)
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